「メゾスコピック超伝導体におけるボルテックダイナミクス」
宇治 進也 氏
Oct 23, 2013
北大理学部物理学部門主催、日本物理学会北海道支部講演会・ 第194回エンレイソウの会共催
講演題目: メゾスコピック超伝導体におけるボルテックダイナミクス
講 師 : 宇治 進也 氏
物質・材料研究機構 超伝導物性ユニット ユニットリーダー
日 時 : 平成25年10月23日 (水) 16:30-17:30
場 所 : 北海道大学理学部2号館211室(2-2-11)
要 旨 :
超伝導性を特徴づけるコヒーレンス長や磁場侵入長が、試料サイズと同程度になるメゾスコピック超伝導体では、試料の形状・境界条件が超伝導状態に大きく影響を与え(サイズ効果)、バルクの試料とは異なったメゾスコピック系特有の振る舞いが観測される。金属アルミニウムはバルクでは第一種の超伝導体であるが、 微小構造体では、そのサイズ効果により、第二種の超伝導体のように振る舞い、磁場中でボルテックス状態が形成される。電流を流すと、ボルテックスが駆動され、そこでエネルギーが散逸する。バルクでは、この散逸による抵抗は常伝導状態での抵抗を超えることはあり得ない。しかしメゾスコピック試料では、常伝導状態での抵抗の8倍もの大きさになることもあり、これには特異的なボルテックスのダイナミクスが関係している。この実験的な検証とメカニズムについて議論したい。
世話人 松永悟明
北海道大学大学院理学研究院物理学部門
【支部会からのお知らせ(運営について)】
Oct 01, 2013
1.北海道支部費として、学会事務局に予算請求した額が(年間約10万円)支給されます。 主な支出は支部講演会謝金、支部委員会開催時の旅費、通信文房具費、支部会事務謝金(1万円)です。2.道支部講演会は次の要領で行っています。
・講演の計画は、会員皆様への連絡の都合上、原則として一ヶ月前までに、講演者の略歴紹介および講演内容を添えて 支部三役まで連絡下さい。支部の行事として適切かどうか検討させて頂くことになっています。いうまでもなく、講演会は北大以外の他機関でも行うことが出来ます。
・支部講演会謝金は(基本的に)一律1万円です。(著名な講演者の場合はこの通りではありません)ただし、共催の形をとる場合、総額が1万円を超えない範囲で支出いたします。
・講演会申し込みは先着順とし、その年度の支部費がなくなった時点で打ち切ります。
・講演会の会員へのアナウンスは電子メールでアナウンスしますのでアナウンスの原稿を電子メールでWeb担当までお送りください。
3.通常の支部費のほかに支部活動を助成するために「支部活動助成費」が、物理学会本部で計上されています。非会員のための啓蒙的な特別講演会など様々な企画に対して先着順に利用できます。是非、ご利用下さい。
4.学会誌についてのご意見や掲載したい話題、記事、論文などがありましたら学会誌編集委員へ是非御一報下さい。
5.支部活動を開かれたものとし、かつ、活性化するために本ホームページを是非ご利用ください。