「パリティの自発的破れがもたらす特異な電子状態」
楠瀬 博明氏

Feb 14, 2014


日本物理学会北海道支部講演会
トポロジー理工学教育研究センター第197回エンレイソウの会共催
講演題目: パリティの自発的破れがもたらす特異な電子状態
講 師 : 楠瀬 博明氏
     愛媛大学大学院理工学研究科 准教授
日 時 : 平成26年2月14日 (金) 16:30-18:00
場 所 : 北海道大学理学部5号館206室(5-2-06)

要 旨 :
空間・時間反転対称性は固体中の電子状態の性質を強く制限している。 これらの自発的な破れが発生すれば、通常の磁性体のように、新しい物性を生み出すと期待される。 特に、スピン軌道相互作用がある系では、磁気と電気の間の非対角な応答が発生する。 本講演では、蜂の巣格子のような交替的に反転対称性のない系に着目して、反強磁性などの秩序が 空間反転対称性の自発的破れを誘発すること、その結果、生じる反対称スピン軌道相互作用もしくは 反対称スカラー場が電気磁気効果やスピン伝導などの非対角な応答に特異な影響を及ぼすこと、 を紹介する。特に、蜂の巣格子における2軌道ミニマル模型の解析結果を中心に議論したい。

世話人  柳澤達也
(tatsuya@phys.sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院理学研究院物理学部門


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