「化合物半導体によるメカニカル共振器構造」
山口 浩司 氏

Jun 19, 2019


日本物理学会北海道支部講演会

講演題目: 化合物半導体によるメカニカル共振器構造
講 師 : 山口 浩司 氏
      NTT物性科学基礎研究所 / 東北大学 理学研究科
日 時 : 令和元年6月19日 (水) 16:30~18:00
場 所 : 北海道大学工学部物理工学系大会議室 (A1-17)
共 催 : 応用物理学部門学術講演会、応用物理学会北海道支部講演会、第258回エンレイソウの会
要 旨 :
昨今、メカニカル共振器に関する基礎研究が活性化している。メカニカル共振器は タイミングデバイスや高感度センサーなどオンチップで集積可能な低損失素子として 実用化されているが、そこに非線形性や光・スピンなどの新たな自由度を導入するこ とにより、多機能の信号処理技術やこれまでとは異なる原理に基づいたセンサー、さ らには量子情報処理技術への応用などが期待されている。 化合物半導体を用いたメ カニカル共振器は、MBEやMOCVDなどの高純度結晶成長法によって成長した単結晶ヘテ ロ構造から作製され、安定した機械振動特性や圧電特性を活用した電気機械的機能、 さらには光やスピンとの相互作用を用いた光/スピン機械的機能などの優れた特徴を 有する[1]。本講演ではGaAs/AlGaAsヘテロ構造を用いて作製したメカニカル共振器に 関して、これまで我々が進めてきた研究の概要と最近の話題[2-4]について、時間の 許す範囲で紹介する。 [1] H. Yamaguchi, ";GaAs-based micro/nanomechanical resonators" Semicond. Sci. Technol. 32, 103003 (2017) [2] R. Ohta, et al., ";Dynamic control of the coupling between dark and bright excitons with vibrational strain" Phys. Rev. Lett. 120, 267401 (2018) [3] Y. Okazaki, et al., "Dynamical coupling between a nuclear spin ensemble and electromechanical phonons" Nat. Commun. 9, 2993 (2018) [4] M. Kurosu, et al., "On-chip temporal focusing of elastic waves in a phononic crystal waveguide" Nat. Commun. 9, 1331 (2018)
世話人  友田 基信
(mtomoda@eng.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院工学研究院応用物理学部門


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