「有機導体における自由度と相転移 −伝導電子と局在モーメントが織りなす不思議な状態-」
西尾 豊 氏
Dec 18, 2017
日本物理学会北海道支部講演会
講演題目: 有機導体における自由度と相転移 −伝導電子と局在モーメントが織りなす不思議な状態-
講 師 : 西尾 豊 博士
東邦大学理学部
日 時 : 平成29年12月18日 (月) 16:00-17:00
場 所 : 北海道大学理学部2号館2-211室
要 旨 :
有機導体は低温でも様々な自由度が大きな寄与を保っており、多彩な相転移を繰り広げる。分子同士が弱い分子間力によって結ばれているための大きな格子振動、伝導に寄与するπ電子系の狭いバンド幅による大きな自由電子系の自由度と局在化によって現れるスピンの自由度等である。そのなかでもBETS2FeX4系ではこれらの自由度により、超伝導相、絶縁体相、磁気秩序相が共存あるいは競合し、ゼロ磁場では絶縁体反強磁性相が安定化するのに対し、強磁場中では通常抑制される超伝導の発現がみられる。本講演ではこれらの系の特徴的な相転移を熱測定から評価した自由度から解説する。
世話人 松永 悟明
(mat@phys.sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学理学部物理学科 (電話011-706-3484)
この記事への返信など
返信の受け入れ状態:
※ひとつまえにコメントされた方のお名前が残っている場合があります。ご注意ください。