「希土類ハニカム化合物RPt6Al3における時間反転対称性の破れた反強磁性秩序とピエゾ磁気効果」 大石遼平氏

Feb 19, 2025

講演題目: 希土類ハニカム化合物RPt6Al3における時間反転対称性の破れた反強磁性秩序とピエゾ磁気効果

講師: 大石遼平氏 (広島大学院 先進理工系科学研究科磁性物理学研究室 学術振興会PD)

日時: 2025年2月19日(水) 16:00-17:00
場所: 電子研1Fセミナー室1-2

要旨: 最近,共線的な反強磁性(AFM)体であっても,その磁気構造が時間反転対称性の破れた磁気点群に属する場合,異常ホール効果やスピン分裂,歪み誘起磁化(ピエゾ磁気効果)が生じ得ると理論的に提案された [1-4]。これらの物性は,AFM構造を形成するupとdownスピンの磁性原子サイトが,並進操作ではなく,らせんや映進操作を含む非共型な対象操作によって結ばれることに起因している。実際に,磁気伝搬ベクトルk = [0, 0, 0]の反強磁性体 α-MnTeやCrSbでおいて,異常ホール効果やスピン分裂が実験的に確認され[5-7],時間反転対称性の破れた反強磁性体の研究は著しい進展を見せている。三方晶の空間群R3cに属するRPt6Al3 (R = Ce, Pr, Nd, Sm, Gd,Tb)では,ハニカム格子を組む希土類元素Rが,二回回転および映進操作で結ばれる (図(a))[8]。我々は,RPt6Al3のう ちR =Nd−Tbの磁気秩序状態を明らかにするために,単結晶試料を用いた物性測定や共鳴X線散乱,粉末中性子回折実験をおこなった。R = Nd−Tbはいずれも AFM 秩序を起こすが,R = Nd, Gdではハニカム面内にある磁気モーメントが傾角 AFM 構造を形成する (図 (b)) [9,10]。一方 R = Sm,Tbは,図(c)のような磁気モーメントがc軸方向を向いた共線的な AFM構造をとる [11,12]。これら一連の磁気構造は,磁気伝搬ベクトル k= [0, 0, 0]で説明 できるとともに,時間反転対称性の破れた磁気点群に属する。

Category: 支部講演会 | Static URL: /seminar/20250219.htm | Edit
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