JPS Hokkaido Branch

 

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支部講演会
支部会報告

「半導体表面上の原子層超伝導体 −超伝導が表面科学と出会うとき−」
内橋 隆 氏

Mar 26, 2019


日本物理学会北海道支部講演会

講演題目: 半導体表面上の原子層超伝導体 −超伝導が表面科学と出会うとき−
講 師 : 内橋 隆 氏
      物質・材料研究機構 表面量子相物質グループ グループリーダー
日 時 : 平成31年3月26日 (火) 15:00~16:00
場 所 : 北海道大学理学部2号館211室
共 催 : 物理コロキウム、第256回エンレイソウの会
要 旨 :
近年、原子スケールの厚さしかないにもかかわらず高い結晶性を有する理想的な 二次元超伝導体の研究が、世界中で急速に進展している[1]。とりわけ、半導体 表面上の金属原子層において発見された超伝導に対しては、表面科学的手法を駆 使した新たな研究の展開が可能となる [2]。 このような系では、電子状態は基板や吸着分子からの電荷移動やスピンなどの影 響を強くうけることが予想される。 また、固体表面では必然的に空間反転対称性が破れることから、スピン軌道相互 作用によるラシュバ効果が超伝導物性に影響を及ぼすことが期待される。 われわれのグループでは、超高真空・極低温・強磁場の多元極限環境における電 子輸送測定と、走査トンネル顕微鏡や角度分解光電子分光などの表面敏感な計測 手法を組み合わせた研究を行ってきており[3,4]、本講演では最近の成果を含め て紹介したい。 [1] T. Uchihashi, Supercond. Sci. Technol. 30, 013002 (2017) [highlight in 2017]. [2] T. Uchihashi et al., Phys. Rev. Lett. 107, 207001 (2011) [Editors’ Suggestion and featured in Physics]. [3] S. Yoshizawa, TU et al., Phys. Rev. Lett. 113, 247004 (2014) [Editors’ Suggestion and featured in Physics]. [4] S. Yoshizawa, TU et al., Nano Lett. 17, 2287 (2017).

世話人  松永 悟明
(mat@phys.sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院理学研究院物理学部門


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「化学の知見を活用した超伝導物質開発」
野原 実 氏

Jan 31, 2019


日本物理学会北海道支部講演会

講演題目: 化学の知見を活用した超伝導物質開発
講 師 : 野原 実 氏
      岡山大学異分野基礎科学研究所
日 時 : 平成31年1月31日 (木) 15:00~16:00
場 所 : 北海道大学理学部5号館2-305室
共 催 : 物理コロキウム、第255回エンレイソウの会
要 旨 :
1981年のノーベル化学賞は、フロンティア軌道理論の福井謙一と、 化学反応におけるウッドワード・ホフマン則を明らかにした ロアルド・ホフマンに授与された。固体物理とは一見無関係だが、 ホフマンは “How Chemistry and Physics Meet in Solid State” などの論文で、バンドフィリングによる化学結合の形成・切断制御や、 正構造と逆構造の積層による電荷移動など、超伝導物質の設計に 使えそうな様々なアイデアを提唱している。本コロキウムでは、 私たちの研究チームが開発した112型鉄系超伝導体CaFeAs2や 白金系超伝導体SrPt2As2などを例にして、ホフマンの化学を活用した 超伝導体の物質設計について議論する。

世話人  網塚 浩
(amiami@phys.sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院理学研究院物理学部門


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「ミュオンと第一原理計算でみた銅酸化物高温超伝導体の電子状態」
渡邊 功雄 氏

Dec 18, 2018


日本物理学会北海道支部講演会

講演題目: ミュオンと第一原理計算でみた銅酸化物高温超伝導体の電子状態
講 師 : 渡邊 功雄 氏
      理化学研究所
日 時 : 平成30年12月18日 (火) 17:00~18:00
場 所 : 北海道大学理学部2号館211室
共 催 : 物理コロキウム、第254回エンレイソウの会
要 旨 :
1989年に発見された銅酸化物高温超伝導体は、発見後30年近い月日がたつにもか からずまだ多くのミステリーを抱えている。我々のグループは、酸化物発見当初 より精力的に一連の物質に関するミュオンスピン緩和法(μSR)研究を継続して いる。 近年では、試料合成の常識の逆をいく酸化物をナノ状態にした試料を用いてその 磁性の変化をμSR研究を行っている。またこれら一連の実験的成果をより詳細に 理解するために、密度汎関数法を用いた第一原理計算を行い、物質中におけるミ ュ オンの状態と、ミュオンを囲む電子状態に関する研究を実施している。 本講演においては、μSRの技術的内容を紹介することによって、今後どのように μSRを活用できるか、というアイデアを想起することができるよう期待する。ま た、ナノ状の銅酸化物高温超伝導体に関するμSR研究、およびその関連した測定 内容を紹介する。更には、これら一連のμSRからどのように物質の電子状態を記 述できるかどうか、第一原理計算を用いた研究成果も併せて報告し、μSR測定の 応用に関しての理解を深めていただきたい。

世話人  松永 悟明
(mat@phys.sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院理学研究院物理学部門


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「単純分子液体のガラス転移と局所秩序構造」
山室 修 氏

Nov 29, 2018


日本物理学会北海道支部講演会

講演題目: 単純分子液体のガラス転移と局所秩序構造
講 師 : 山室 修 氏
      東京大学物性研究所 教授
日 時 : 平成30年11月29日 (木) 16:30~18:00
場 所 : 北海道大学理学部2号館4階 2-4-08
共 催 : 第253回エンレイソウの会、物理コロキウム
要 旨 :
ガラス転移は液体の粘度(あるいは緩和時間)が冷却に伴って有限温度で発散 的に増大するという極めて不思議な現象である。不規則系物理学の中心的課題と して長年研究されてきたが、その機構は未だ明らかにされていない。我々はこれ まで、できるだけ曖昧さがない議論をするため、できるだけ単純な分子液体にこ だわって研究を行ってきた。もちろん単純な分子は結晶化し易いため、低温蒸着 法などの独自の急冷法も開発した。実験手法は、最も正攻法とも言える熱容量測 定とX線・中性子線による構造解析である。高温でエントロピーが大きく独立に 運動している分子が、ガラス転移点に近づくとともに、急激にエントロピーを減 少させ、局所的な秩序構造を形成することが分かってきた。本講演では、ガラス 転移の何が面白いかを解説するとともに、我々のこれまでの研究成果の概要を紹 介したい。

世話人  野嵜 龍介
(nozaki@sci.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院理学研究院物理学部門


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「レーザー冷却原子を用いた量子技術の最近の研究」
中川 賢一 氏

Oct 12, 2018


日本物理学会北海道支部講演会・応用物理学部門学術講演会

講演題目: レーザー冷却原子を用いた量子技術の最近の研究
講 師 : 中川 賢一 氏
     電気通信大学レーザー新世代研究センター 教授
日 時 : 平成30年10月12日 (金) 16:00~18:00
場 所 : 北海道大学工学部 物理工学系大会議室 (A1-17室)
共 催 : 第252回エンレイソウの会
要 旨 :
量子技術とは、量子力学の性質を用いて従来の古典技術の限界を超える技術を 実現しようというもので、これには量子コンピューティング、量子暗号などが挙 げられます。近年、レーザー冷却によって得られる極低温原子を用いて、このよ うな量子技術を実現しようと多くの研究が行われております。そこで本講演では、 原子干渉計による量子慣性センサーと、量子シミュレーションを取り上げてその 原理と最近の研究を紹介いたします。  原子干渉計は、光の代わりに原子を用いた干渉計で、原子に働く様々な力を高 精度に測定することができます。特に、原子に働く慣性力を測定することにより、 重力加速度や回転を従来の光学干渉計より高い精度および感度で測定することが 可能になります。この原子干渉計を用いた量子慣性センサーの原理と実際の実験 結果を紹介した後、最近の研究動向を紹介します。  次に、近年、注目されている量子シミュレーションについて紹介します。磁性 体や超伝導体などの量子多体系の性質を計算機シミュレーションで調べようとす ると、粒子数の増加に対して指数関数的に計算量が増加するため、量子シミュレー ションではこれに代わって、冷却原子などからなる人工的な制御性の良い量子多 体系でこの系を模倣してその物理的振る舞いを調べようというものです。我々の グループでは、最近、レーザー冷却原子を用いて強く相互作用する量子スピン系 のシミュレーションを実現しましたので、その実験結果と今後の研究動向を紹介 します。

世話人  長谷川 祐司
(yhasegawa@eng.hokudai.ac.jp)
北海道大学大学院工学研究院応用物理学部門


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